映画:「ワルキューレ」を鑑賞した。
NHK-BS premiumで放映されていたのを、買ったばかりのハードディスクに予約録画して、もう5度程も繰り返し観た。
ワルキューレ。
元々の意味は、北欧神話の戦いの女神だ。
これを題材に、かのドイツ人大作曲家であるリヒャルト・ワーグナーさんが楽劇として作編曲した「ワルキューレ」の中の、「ワルキューレの騎行」が特に有名だ。
冒頭に動画を掲げたので、再生しながらでも、暇潰しに以下を読み進めて頂きたい。
この曲は、絶対に誰でも聴いた事が有る筈だ。

僕が観た、この俳優:トム・クルーズさん主演の2008年アメリカ映画の「ワルキューレ」は、ナチスドイツの「ワルキューレ作戦」の事だ。
僕がここで簡単に説明してしまうと、ナチス・ドイツ帝国の最高統治者に君臨していたアドルフ・ヒトラー総統閣下の極秘暗殺作戦を、国家非常事態に陥ったと想定される緊急事態にドイツ国内予備軍を動員する「ワルキューレ作戦」の発動に乗じさせてクーデターを謀ると言う、実際に史実に有った実在の話を映画化したものだ。
登場する人物は、全て実在の人物。

数あるアドルフ・ヒトラー暗殺作戦の最後となったこの暗殺計画。
僕が驚いた事は、主演のトム・クルーズさん演じるシュタウフェンベルク大佐を始め、アドルフ・ヒトラー総統閣下や、ヨーゼフ・ゲッベルス宣伝大臣、かの悪名高きハインリヒ・ヒムラー親衛隊長官や、暗殺首謀者のベック上級大将、オルブレヒト大将まで、実際の本人と容貌がそっくりだった事だ。

この写真の向かって左端が、ヒトラー暗殺計画の首謀者であるシュタウフェンベルク大佐。
そして他でもない、シュタウフェンベルク大佐が葬り去ろうと密かに計画した対象のアドルフ・ヒトラー総統閣下が、真ん中でこちらを向いて相手と握手している。
この映画の製作に当たり、俳優の人選やメイクに相当に拘ったのだろう。

この写真の右端には、アドルフ・ヒトラー総統閣下が見える。
その直ぐ後ろ、向かって右から2番目の人物が、ハインリヒ・ヒムラー親衛隊長官か。
左端の太ったおっちゃんは、ヘルマン・ゲーリング国家元帥(ナチスドイツの軍人の最高ポスト)だろう。

真ん中で手を組んでいるのが、美大受験失敗してヒッピー生活から伸し上がった、アドルフ・ヒトラー総統閣下。
彼のナチス第三帝国は、結局失敗した。

愛する妻や家族を差し置いてでも、己の信念に従って行動したシュタウフェンベルク大佐を始め、現在では彼等は勇気と熱い魂を持った反ナチズムの英雄として、ドイツ本国では称えられている。

しかし、ヒトラー総統もそうだが、悪の独裁者と言うのは古今東西どうしてこうも悪運が強いのだろうか!??

このシュタウフェンベルク大佐が主動した最後のヒトラー暗殺計画も、途中良い線まで行きながら、最期は・・・。

世界史を学んだ諸氏なら、彼等の最期はもう御存知だろう。

この写真は、劇中でも登場したSS:ナチス親衛隊本部。
秘密警察(ゲシュタポ)も、SSの管轄下に在る。
容疑者や関わった人間達は片っ端から捕らえられ、処刑された・・・。

超ハンサム俳優が演じる勇敢な主人公が、最期、計画に失敗して捕らえられ、処刑されてしまうシーンは、やはり胸が痛んだ。

この、今から24年程も前の大ヒットテレビゲームを、御存知の方も居ると思う。
タイトル表紙の絵の中央に、アドルフ・ヒトラー総統閣下が見える。

因みに、当時のナチス・ドイツは、映画:「永遠の0」でも出た大日本帝国の同盟国だ。

ゲームタイトル名は、「アドヴァンスド大戦略 ドイツ電撃作戦」。

このゲーム、余りに面白くて、実は現在でもやっている人は少なくないのだ。
僕も高校生の頃に買って、大いにハマった。
その代わりに、学校の学業成績は見事なまでに急降下爆撃機の軌道の如く急降下。

このゲーム、実際のナチス・ドイツ軍の戦史に忠実にゲームが進行するのだ。
従って、最初は圧倒的に強大無比のナチス・ドイツ軍だが、途中から後半、徐々にじり貧に陥って兵器の性能は連合軍に逆転されるわ、勢いは落ちまくるは軍事予算は貧乏貧困のダメダメぽんちの空っきしだわで、絶対クリア不可能と言う伝説は、もう定着してる。
勿論、僕も途中で投げ出した。
このゲームと、SEGAのメガドライブ本体。
実は今でもインターネットで買えるのだが、お子さんをお持ちの親御さんは、お子さんにはこのゲームは絶対にやらせない方が良い。
何故ならば、余りに面白過ぎて、他の勉強や部活動等には興味を失ってしまうだろうからだ。

話を戻せば、アドルフ・ヒトラーみたいな完全に狂った恐怖の独裁者が、あの禍々しい第二次世界大戦を引き起こし、世界人類に拭えない、そして決して消えない癒えない深い深い傷を、こうして残酷に遺した。

僕は自分の信念に基づいて行動する、この映画の首謀者達の様なカッコ良い男で在りたいと常日頃から思っているが、実際現実に自分や自分の家族の命や生活が危険に晒されれば、長いものには巻かれる単なる忠犬に成り下がるのだろう。
それでは、ビデオゲーム「アドバンスド大戦略 ドイツ電撃作戦」の、ゲーム開始冒頭に必ず毎回表示される、あの言葉を以て今回の記事を締め括ろう。
「この悲劇が繰り返されない事を祈って」
コメント
コメント一覧 (7)
知りませんでした。
トムクルーズのワルキューレは、以前見てます。
まあまあの作品だったなぁと記憶してます。
僕の中ではもっと昔の映画のような気がしてましたが、2008年の作品でしたね。
ヒトラーやナチスの映画はいくつも見ています。
ユダヤ人の映画などもたくさん見ています。
ドレスデン、ブリキの太鼓、スウィング・キッズ、善き人、ヒトラー 〜最期の12日間〜、やさしい本泥棒、セントアンナの奇跡、独裁者、戦場のピアニスト等々。。。
まあいろんな角度から当時のことが史実が分かるのはいいものですが、一様にやはり狂気の時代であったと思います。
話が少しそれましたが、今回ご紹介の「ワルキューレの騎行」を聞くと、僕の中では、「ワルキューレ」よりやはり「地獄の黙示録」のほうがピンと来て映像が目に浮かぶ。
ベトナム戦争もまたなんとも言えない傷を残してますね。
戦争の悲劇、傷痕・・・
戦争のない世界というものが如何にありがたいものか・・・
こういう映画を見たときにたまに考えたりします。
原爆投下の日や終戦記念日などには、黙祷をささげ、想いをはせる時もありますが、もっと目をそむけず、こういう戦争の悲劇や歴史の事実について向き合わなければいけないのかもしれません。
映画を見て考える機会ができるのであればそれもまた良いかと思います。
個人的には、もっと教育面で充実させる必要があると思います。
日本の歴史教育は自虐史観的すぎます。
真実の歴史認識へ転換していくべきだと思います。
現在の教育で、大変歪んだ歴史観をもった国民が多いかと思います。
正しい歴史認識でもっと日本国に誇りを持つべきだと思います。
教育は大切ですよね。
素晴らしいコメントをお書入れ下さいまして、有難う御座いました
僕が思うにですが、自虐史観と言うのもまた偏った歴史観だと思います。
物事何でもそうだと思うのですが、偏っていたり偏向していたり、変な先入観や色眼鏡で見る事は良くないと思っております
過去や歴史を心から反省して顧みる事は、過ちを2度と繰り返さない様にする為には絶対に必要で大事な事だとは思いますが、かと言って過度に自虐的になったり、過度に過去を否定する事もまた偏った姿勢だと思います
抽象的な言い方ですみません
例えば、「20世紀最大の極悪人」とされるアドルフ・ヒトラーにしても、何百万人ものユダヤ人を大量虐殺したり世界を悲惨な戦争の渦に巻き込んだ一方で、自国民に対しては先進的な社会保険医療制度や公衆衛生活動を強力に推進させて、現代の医療保険や社会保険の雛形を造った事実は確かに存在しております
また「ワルキューレの騎行」は、映画:「地獄の黙示録」で使われて有名になりましたよね
映画で使用されて有名になったクラシック音楽の名曲も、また数多いですよね
KINTAさんのコメントの後半部分を拝読して、僕はジョン・レノンの名曲「IMAGINE」を思い出しました
改めて、素晴らしい唄ですよね
エリア467さんの中で自虐史観ということについて少し誤解があるのではないでしょうか?
僕が言いたいのは、正しい歴史認識を持ち、教育に生かすということが大切ということです。
先日安倍総理が、歴史認識検証委員会を設置し、東京裁判の内容や戦後処理について検証を行う旨の報道がありました。
東京裁判ででた南京事件の事実なども検証されることになると思います。
このように正しく歴史検証をおこない、正しい歴史認識を持つことが大切なことではないでしょうか?
安倍総理が言われている「戦後レジームからの脱却」も大切であると思います。
ご存じかどうかはわかりませんが、現在日本の教科書では教科書検定が行われてもなお自虐史観が残っているのが現状です。
細かく説明すると長くなりますので参考になるようなサイト記します。
http://eight-americann.seesaa.net/article/228152284.html
http://mich-maruyama.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-e431.html
http://www2.biglobe.ne.jp/remnant/rekishi01.htm
日本は悪い国、極悪非道な侵略国家・・・
本当にそうでしょうか?
確かに悪かったところもあるかと思いますが、歪曲された歴史観というものがあると思います。
東京裁判、A級戦犯、従軍慰安婦、南京事件・・・
個人的に戦後70年、これまで日本が行ってこなかった先の大戦、及び戦後処理を正式にきちんと検証・総括しなければいけないと思います。
大変御丁寧なコメントをお書入れ下さいまして、どうも有難う御座いました
って、ぁあ
僕の言葉が足りませんでしたね
僕も思いますに、「自虐史観」は偏っていると思います。
僕も実は以前からKINTAさんと同じ様な事を疑問に思っておりました。
いやいや
文部科学省の検定をきちんと受けている教科書で、何故大日本帝国は如何にも悪の象徴、悪の権化の様に言っている面が強いのか。
自虐史観の歴史観こそが、僕はやや偏っている自国史に対する見方かなと思います。
「日本は悪い、日本は周辺国に多大な損害と苦痛を与えた。」
それも確かに事実の面も有ります。
ただそればかりではなく、現にインドネシアは太平洋戦争中に大日本帝国が自国の独立に協力してくれた事への感謝を今でも国家レベルで忘れておりませんよね。
また、太平洋戦争中の大日本帝国軍の軍としての活躍は、当時欧米列強の植民地支配に苦しみ喘いでいたアジアの国々を、大いに勇気付けて激励した側面も確かに有りましたよね。
番組中、ゲストの評論家や専門家は、皆一様に司会者も含めて「これだから当時の日本や日本人はダメなんだ!」ってな論調で番組が進行しておりました。
それは偏っているし、英霊達に対しても失礼千万だと僕は思います。
ミッドウェイ海戦で大敗北するまでは、大日本帝国海軍は破竹の勢いの大活躍でした。
なのに、一度の大敗北をばかりクローズアップしてそこしか見ないと言うのも、おかしな話だなと。
真摯に反省すべきは反省すべきですが、日本は既に中国や韓国に巨多額の賠償金を支払い、外交上も完全に決着は付いているのです。
こう言う事を、現政権の専門部会等できちんと検証し、またそれらを教科書や教育にしっかり反映させて、前向きな歴史観を若い世代に育みたいと僕は思います。
おこがましいですが、僕もKINTAさんとほぼ同意見、同見解であると思っております
つたない返信で、すみません
うまく表現できませんが、コメントを拝見しますと例えば「過度に自虐的になったり、過度に過去を否定する事・・・」と書かれておりますが、その様に感じること自体、自虐史観が蔓延し自虐史観によって教育・洗脳された結果なのかなぁと感じ、コメントしただけです。
あまりお気になさらないでください。
実際自虐史観に洗脳され、昔の日本は悪い国、日本に誇りを持てない、人が多いのが現実ですからね。
これだけ世界貢献して、武士道を持つ昔から素晴らしい立派な国なのに・・・
残念です。
最近ではさらに左派の方々が輪をかけて発言したり、メディアで偏向報道が多いですからね。
とてつもない日本。美しい国、日本。
教育再生して、日本に誇りを持ち、自信と夢に満ち溢れた若者を育てていかねばいけないと思います。
素晴らしく、またお詳しいコメントをお書入れ頂きまして、どうも有難う御座いました
対テロ戦争と言うのも、また終わりの見えない出口の見えない、実に不快なものだと僕は思います。
しかしながら何等対策を打たなければ、これからもずっとテロ被害は続発すると思います。
対テロ戦争の足並みは、必ずしも足並みは揃ってはいないかも知れませんが、社会に実害を与えて来るテロリストグループは、きっちり叩かなければ平和な社会は保てないと思います。
彼等の資金の流れや、PlayStation4を用いていたとされる彼等の通信も遮断したりし阻害したりする事は現実に可能だと僕は思うのです。
インターポール(国際刑事警察機構)やNATO軍も、テロリスト達に対してもっと踏み込んだ行動をすべきだと思います。
今一度、卑劣な行為の犠牲者となってしまった方々の御冥福を、心より主イエス様にお祈り致したいと思います