
【Disc27&28】
マーラー: 『交響曲第8番「千人の交響曲」』
~デイヴィッド・ジンマン(指揮)、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団、メラニー・ディーナー(Sp)、ユリアーネ・バンゼ(Sp)、リサ・ラーション(Sp)、イヴォンヌ・ナエフ(A)、ビルギット・レンメルト(A)、アンソニー・ディーン・グリフィー(T)、シュテファン・パウエル(Br)、アスカー・アブドラザコフ(Bs)、チューリヒ児童合唱団、カルトブルン児童合唱団、スイス室内合唱団、WDR合唱団

グスタフ・マーラーと言う作曲家の作品は、僕はそれ程特には好きでなく、手元に有るCDは交響曲第1番「巨人」しか無かったが、今回初めてこの作品、所謂「千人の交響曲」を聴いた。

聴いてみると、いやこれ意外と良いねぇ!
クラシック音楽と言うと堅苦しさをイメージしてしまう人は、今でもどうしても多いのかも知れないが、これはフル編成の大オーケストラ(管弦楽団)に加えて、フル編成の合唱団に少年合唱団、更には独唱者達も加わるのだから、演奏するに当たっての編成は、あらゆる総ての音楽ジャンルの中でも最大だろう。

聴いてみると、何だか元気が出る。気が僕にはする。
マーラーは異常なまでに暗い交響曲を書き連ねたと、一般には良く言われて居る中で、僕の受け止め方はおかしいのかも知れないが、この曲はやはり名曲だと僕も確信を伴って思う。

大人数の大編成による演奏と言う意味では、ヨハン・セバスチャン・バッハの「マタイ受難曲」も最大だろうが、現代オーケストラ(管弦楽団)に拠る再現としては、やはりこの「千人の交響曲」が最大になるだろう。

演奏時間も長時間に及び、商品パッケージとしてはCD2枚組だ。
形式は交響曲:シンフォニーだが、聴いた感覚は歌劇:オペラに近いかも。

マーラーの交響曲ファンと言う方々も、世界には常に一定数存在するのだろうが、マーラー初心者の僕からすると、本作品はむしろ、普段はロックやポップスしか聴かず、クラシックは余り聴かない方達に合いそうだ。

僕の耳には、日常普段はクラシックを聴かない方達に対して、本作品を「これがザ・クラシック!です」と紹介したくなる作品。
そんな所だ。
折に触れて、また本ディスクを聴こうと思う。