NHK-BS premiumにて、映画「ソロモンの偽証」が放映されていた。
前編と後編の2回に分けて、2週連続で放映されていたので、録画して視聴したのだ。
柏木卓也君の転落死が、警察に拠り自殺と断定された事が発端となり、中学生徒達が自分達の手で真相を究明するべく立ち上がり、遂に前代未聞の学校内裁判が開廷される!
柏木君の死因は、本当に自殺だったのか!?
そこに何者かの手に拠り、正体不明の告発状が、担任の教諭の元に送付された!
その内容に拠れば何と、普段から悪餓鬼ビチグソで人間と社会のドクズたる最低最悪問題児の大出君一派に拠る、他殺だったと言うのだ・・・!!
大出:「俺は柏木をやってねぇよッ!俺は無実だぁ!!」
激高する悪質トンチキ不良少年の、大出君。
このいじめられっ子役の子の演技は、とても迫真だったね!
石井杏奈ちゃん、良かったぁ。
このいじめられっ子の樹里ちゃんの母親を演じてらした女優:永作博美さんも、本当に良い演技でしたよねぇ~(笑)
ややちょいキチってて偏っちゃってる、頭がちょっとアレな母親を、見事に好演してらして、観て居てとても楽しめました(笑)
自宅にまで上がり込んだ女性警察官を、家から追い出すシーンが、僕としては傑作でした。
事件の重要な鍵を握る、この謎めいた他校の生徒さん。
この俳優さん、素晴らしかったですなぁ!
端正なお顔立ちに加えて、輪郭の明瞭な太く良く通るお声。
弁護人として、中学生にして既にとても理知的で怜悧な話し方。
素晴らしく、とても良い演技でした。
そして今回の事件のもう一人の哀しい犠牲者と成ってしまった、この女の子を演じたこの女優さんも、本当に良い、心のこもった演技でしたね!
この子の好演が、本作の悲劇性を際立たせて居たのに、とても貢献してらしたと思いました。
主人公:藤野涼子さんを演じた女優さんのお名前は、何と同名だった(笑)
そして事件は、中学生達の手に拠り進む全き公正なる裁判の中で、衝撃の真相を明らかにさせて行く・・・!!
ここではネタバレは避けますが、最後に確実に言えるのは、柏木卓也はただの変人発狂中坊の、周囲の大人達を巻き込み腐る甚だ糞ド迷惑な、ろくでなしトンチキだった事でした。
脚本や筋書きには、もう一捻り欲しかった所でしたねぇ。
お笑いコンビ:ドランクドラゴンの塚地武雅さんが、哀しい犠牲者の父親役を見事に好演してらっしゃいましたが、この演技が僕にはとても印象的でした。
塚地武雅さんは、本当はお笑い芸人ではなくて、俳優さんなのではと思わせる程でした。
後は校長先生役の小日向文世さんの演技も、この映画には絶対に無くてはならないものだった様に、僕には見えました。
素晴らしい重要な役どころでした。
でも全般的に、中学生を演じて居た若き俳優・女優さん達は、本当に全員素晴らしい、迫真の演技でこの映画を盛り立てて居りました!!
しかし熱心なキリスト教徒(クリスチャン)として僕が最後まで理解不能だったのは、この映画のタイトルにも冠されて居る、旧約聖書の言わば主人公の一人、古代イスラエル王国の最盛期を実父のダビデ王と共に現出した、かの偉大なるソロモン王陛下の御尊名が、実際のこの映画の作中には、何等関連性は見出されなかった事でした。
旧約聖書中、あの有名なソロモン王の「大岡裁き」の場面と関連付ける意味合いが有ったのかな。
まぁ、俺はお金払ってこの映画を観た訳でも、DVDやBDを買って観た訳でもねぇし。
結末は正直、いまいっチングな、ちょいズッコケ脚本ではありましたが、取り敢えずは以前から少し気になって居た映画を、ちゃんと全編観られたので良かったです。