俺は遂に、この巨匠 クライディオ・モンテヴェルディ大先生の全作品の録音を、ゲッツ入手獲得した。
繰り返すが、初期バロック音楽最大の巨匠であるクラウディオ・モンテヴェルディの、全作品である。
全作品を完全収録したとは、これだけでも音楽資料の価値は非常に高い。
気になるお値段は、CD合計30枚で8000円ほど。
ただしやはり全て同デザインの薄い紙ケースであり、文字通りの簡素な梱包のボックスセットに、簡素な解説書が付属するのみだ。
今回購入して見て面白かったのは、この記念すべきボックスセットの発売日は去年AD2023の12月だったにも関わらず、このボックスセットの中に、その時点では未発売であったはずの、AD2024の4月に新録音の新譜として新発売される予定だった「ミサ曲集と詩編歌集(CD2枚組)」が、既に収録されていた事だ。
他にも有名な、僕の今回の主な獲得狙いの一つだった「倫理的・宗教的な森(CD3枚組)」も、ほぼ新録音の新譜だ。
このボックスセットにおいて中軸を担うのが、この方達、指揮者:キリン・コーツフェルトさんと彼が率いるレ・ヌォーヴォ・ムジケ。
ホームページを見ると、どうやらオランダの演奏団体の様だが、個々の演奏者のレベルが非常に高い事が聴いて直ぐに判る。
どの音源もとても柔和かつ温和な音色とトリートメントで、洗練の極みにある。
つまり要は、今回のモンテヴェルディ作品フルコンプリートの完全ボックスセットは、以上のジャケット写真の、これまでに発売されて来たモンテヴェルディ作品を、全て集成したものだ。
彼の作品を代表する「マドリガーレ全集」や「歌劇(オペラ)3部作」、また「倫理的・宗教的な森」・「聖母マリアの夕べの祈り」の他にも、マイナーで普段は録音対象とはされていない小作品集も、今回は完全に録音・収録されている。
取り敢えず我が国を含めた全世界中の音楽大学の附属図書館は、このボックスセットを音楽資料として購入必須か。
わくわく期待大のメニューは、以下である。
構成数 | CD30枚
録音 | デジタル・ステレオ
【収録内容】
クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1643):
・マドリガーレ集(CD1~12)
・倫理的・宗教的な森(CD13~15)
・3声のカンツォネッテ(CD16)
・聖母マリアの夕べの祈り(CD17~18)
・小品集(CD19)
・ミサと詩篇(CD20~21)
・オルフェオ(CD22~23)
・ウリッセの帰還(CD24~26)
・ポッペアの戴冠(CD27~30)
【演奏】
レ・ヌオーヴェ・ムジケ(声楽&器楽アンサンブル)[CD1~15、19~21]
クライン・クーツフェルト(指揮、オルガン、チェンバロ)[CD1~15、19~21]
アルモニオーゾインカント(女声アンサンブル)[CD16]
フランコ・ラディッキア(指揮)[CD16]
アンサンブル・サン・フェリーチェ(声楽&器楽アンサンブル)[CD17~18]
ラ・ピファレスカ(管楽器&打楽器アンサンブル)[CD17~18]
フェデリコ・バルダッツィ(指揮)[CD17~18]
セルジオ・ヴァルトロ(指揮)[CD22~30]
、ほか
僕はこのGWの4連休も有効利用して、遂に全曲全作品を完聴し、聴き通した。
普段はバッハやモーツァルトを聴く事が多いこの僕が、まさか古楽のモンテヴェルディ作品に深く分け入り、心と精神・魂を完全に鷲掴みにされて魅了されてしまうとは、全く想像もしていなかった。
モンテヴェルディの音楽は、何と優美で艶やかで上品な作風で、優雅な気品と清廉さに満ち満ちた、実に素晴らしい事この上ない音楽だろうか。
僕の大好きな「聖母マリアの夕べの祈り」は、僕はこれまでにガーディナー新盤(レコード・アカデミー大賞⦅金賞⦆受賞)、ベルニウス盤、シュナイト盤を所有し愛聴して来たが、今回収録されているバルダッツィ盤は、演奏に打楽器が加わる事により、より祝祭的で、祈りの音楽としての敬虔さに加えてラテン的陽気さをも兼ね備えた元気な祭典イメージを、僕に強く示してくれた。当然ながら「聖母マリアの夕べの祈り(ヴェスプロ)」の鑑賞の度において、僕はこんな演奏は全く初めての体験だ。
演奏はどれも文句なく最高に素晴らしいの一言だが、僕は元々は歌劇(オペラ)「オルフェオ(これが世界最古の歌劇作品)」をこよなく愛するが、この悲哀の結末を迎えるオペラが、通説では最高傑作であるとの呼び声が高い「ポッペアの戴冠(モンテヴェルディ最晩年の作品)」を凌駕するとは、やはり全く思えず、彼の歌劇の最高傑作作品は、やはり「オルフェオ」であるとは、僕の現在の結論だ。
クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1643):
・マドリガーレ集(CD1~12)
・倫理的・宗教的な森(CD13~15)
・3声のカンツォネッテ(CD16)
・聖母マリアの夕べの祈り(CD17~18)
・小品集(CD19)
・ミサと詩篇(CD20~21)
・オルフェオ(CD22~23)
・ウリッセの帰還(CD24~26)
・ポッペアの戴冠(CD27~30)
【演奏】
レ・ヌオーヴェ・ムジケ(声楽&器楽アンサンブル)[CD1~15、19~21]
クライン・クーツフェルト(指揮、オルガン、チェンバロ)[CD1~15、19~21]
アルモニオーゾインカント(女声アンサンブル)[CD16]
フランコ・ラディッキア(指揮)[CD16]
アンサンブル・サン・フェリーチェ(声楽&器楽アンサンブル)[CD17~18]
ラ・ピファレスカ(管楽器&打楽器アンサンブル)[CD17~18]
フェデリコ・バルダッツィ(指揮)[CD17~18]
セルジオ・ヴァルトロ(指揮)[CD22~30]
、ほか
僕はこのGWの4連休も有効利用して、遂に全曲全作品を完聴し、聴き通した。
普段はバッハやモーツァルトを聴く事が多いこの僕が、まさか古楽のモンテヴェルディ作品に深く分け入り、心と精神・魂を完全に鷲掴みにされて魅了されてしまうとは、全く想像もしていなかった。
モンテヴェルディの音楽は、何と優美で艶やかで上品な作風で、優雅な気品と清廉さに満ち満ちた、実に素晴らしい事この上ない音楽だろうか。
僕の大好きな「聖母マリアの夕べの祈り」は、僕はこれまでにガーディナー新盤(レコード・アカデミー大賞⦅金賞⦆受賞)、ベルニウス盤、シュナイト盤を所有し愛聴して来たが、今回収録されているバルダッツィ盤は、演奏に打楽器が加わる事により、より祝祭的で、祈りの音楽としての敬虔さに加えてラテン的陽気さをも兼ね備えた元気な祭典イメージを、僕に強く示してくれた。当然ながら「聖母マリアの夕べの祈り(ヴェスプロ)」の鑑賞の度において、僕はこんな演奏は全く初めての体験だ。
演奏はどれも文句なく最高に素晴らしいの一言だが、僕は元々は歌劇(オペラ)「オルフェオ(これが世界最古の歌劇作品)」をこよなく愛するが、この悲哀の結末を迎えるオペラが、通説では最高傑作であるとの呼び声が高い「ポッペアの戴冠(モンテヴェルディ最晩年の作品)」を凌駕するとは、やはり全く思えず、彼の歌劇の最高傑作作品は、やはり「オルフェオ」であるとは、僕の現在の結論だ。