【Disc5&6】
ヘンデル: オラトリオ『メサイア』HWV56(全曲)
~ニコラウス・アーノンクール(指揮)、クリスティーネ・シェーファー(Sp)、アンナ・ラーソン(A)、ミヒャエル・シャーデ(T)、ジェラルド・フィンレイ(Bs)、アルノルト・シェーンベルク合唱団、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
CD30枚にも及ぶboxセットの、最初からの順番の鑑賞も、やっとここまで来た。
音楽の母:G.F.Handelを代表する、言わずと知れた名曲である。
このヘンデルのメサイアを、古今東西のあらゆる全音楽作品の最高傑作であると断言する音楽関係者や音楽大学教授の先生方も、常に多い。
ヘンデルのメサイアの決定盤と来れば、もうお馴染みのこちら、ガーディナー盤が有名だ。
僕はこれを、今から23年間程前に、自身の母校の徳島大学:常三島キャンパス附属図書館の資料庫に有った物を鑑賞し、当時のミニディスクに録音データを落とし込んだ。
ガーディナー盤のいつもの清新でスタイリッシュで、きびきびとした動的ダイナミクスに溢れた、眩く光り輝く演奏は、作曲者ヘンデルのホームグラウンドであるイギリスの質感とも合致して、21世紀になっても聴く者の心を捉え続ける。
だがこちらのニコラウス・アーノンクールの新録音盤は、21世紀の新しいメサイア像を、我々に示してくれて居る。
ライブレコーディングだが、それらしさは殆ど余り感じさせず、客席の雑音等は殆ど全く聴き取れないで、録音は非常に素晴らしい。
録音技術と言うものも、時代と共に長足の進歩を遂げて居るのだと、如実に実感出来る。
ガーディナー盤も勿論素晴らしいが、こちらのアーノンクール新盤も、皆様には是非僕からお勧めしたい。
さぁ、今年もクリスマスのシーズンが、ぼちぼち近付いて来た。
ヘンデルのオラトリオ メサイア、バッハのクリスマスオラトリオ、コレルリ・トレルリのクリスマス協奏曲等、このシーズンにピッタリのクラシック音楽の名曲も数多い。
それ等の音楽は主イエス・キリストの御降誕を祝祭すると言う本来的な原義でのクリスマス祝祭を音楽で実行した芸術作品であるし、またそれ等の至高のクリスマス芸術は、毎年冬に我々の心と魂を洗い清めて、新たなる歓喜を我々の魂に吹き込んでくれるのだ。