【Disc10&11】
J・S・バッハ: 『クリスマス・オラトリオ』 BWV.248(全曲)
~ニコラウス・アーノンクール(指揮)、クリスティーネ・シェーファー(Sp)、ベルナルダ・フィンク(A)、ヴェルナー・ギューラ(T)、クリスティアン・ゲルハーヘル(Br)、ジェラルド・フィンレイ(Bs)、アルノルト・シェーンベルク合唱団、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
そしてクリスマスが近付く丁度この時期に、どんぴしゃ丁度この楽曲に辿り着いた。
そう、J.S.Bachの4大宗教声楽曲の1つ、クリスマスオラトリオだ。
クリスマスオラトリオに関して言えば、僕は今から23年間も前に買ったガーディナー盤、その後に買ったリヒター盤の2つが手元に有り、僕は殆ど専らガーディナー盤を聴いて居たのだが、今回初めてアーノンクール盤を聴いてみて、やはりアーノンクールと言う指揮者の才能や、スコア(総譜)から鋭く読み取り、常に新しい地平を開拓しようとの攻撃的ですらある彼の気概を、如実に感じた。
人類最大の祝祭日であるクリスマスに向けて、クリスマスオラトリオを聴くと、毎年いつも気分が新たに、光り輝く眩い歓喜の光彩が、我が魂に吹き込まれるのを感じまくる。
生粋のドイツ人であるアーノンクールさんの音楽に対する情熱や気骨は、僕を惹き付けて止まないものが有る。
既に亡くなってしまったが、常に称賛と支持を得る彼の音楽に対する前向きな姿勢は、遺された録音データに拠っても十分に感じ取る事が出来る。
対してガーディナーさんはイギリスの指揮者だが、イギリス人らしい紳士的でスタイリッシュで端正な音楽感覚は、常に瑞々しく清新に耳に響く。
バッハのクリスマスオラトリオでは、ガーディナー盤が決定盤であるとする声も非常に多い。
CD30枚にも及ぶboxセットの、やっと1/3を聴き終えた。
先はまだまだ長い。