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地元の保健センターで催された勉強会に誘いを受けて、受講した。
中々に面白く為になった。

その帰り際、現地の組織の役員に夕食に誘われて、地元の人を交えて食事を楽しんだ。

こっち東北の福島の方は本当に朴訥で善良な方が多い。
出された食事もほぼ総て地元産の物で、やはり田舎は食べ物が超美味しいと思った。


毎日が本当に新しい充実した出会いに溢れている。

人生とはこんなに素晴らしいものなのかと気が付いた感じがする。

避難所の方達も、既に俺を御存知の方も多い様だ。

避難所の犬の茶太郎君には完全に懐かれ、子供にも懐かれ、皆さんと仲良くさせて頂いている。

不謹慎かも知れないが、1000年に1度の未曾有の大災害の被災現場は、俺にとってはこれまでの人生で最も心が充実して生き生き出来る場所なのである。


だが、もう俺はここで役割を終えた様だ。

そう、明日にでも職場と電話で相談し、所長とも良く協議をした上で、そろそろここを去ろうと思うのだ。

実に名残惜しい。

福島県の方達は、本当に皆さん温かくて良い方ばかりだった。



僕の活動拠点の場所の裏に、驚いた事に天之御中主大御神(あめのみなかぬしのおおみかみ)が御祭神の神社が存在した。
この神様は、皆さんも御存知の様に、日本神話の最高神。
この大宇宙に太古の始原として最初に御顕れになられて、神御産大神(カミムスビノオオカミ)様と高御産大神(タカミムスビノオオカミ)様と御三方でこの大宇宙を創造された造化三神のお1人だ。

俺はお賽銭をタップリ投げ入れて、暫しあらゆる事を祈った。

被災地の一刻も早い復興、被災者達に支援と祝福が与えられます様に、郷里で僕を心配してくれている妻や親友達や大切な方々に祝福とお恵みが大いに溢れる様に与えられます様に。
静かに祈った。

神社の灯篭は、左右両方とも完全に倒壊していて、その他石段も派手に転落していた。
クレーンを使って一旦上に引き上げて、丁度そうして復旧作業をしていた。


このタイミングで、この時期でこの神様に御挨拶が出来て、本当に良かった。

神社の境内では、被災者への支援物資の仕分け作業が行われていた。


現地での任務をほぼ終えた俺に出来る事は、後は祈るのみだ。