
甥っ子のR君が、どうしても伯父さんの僕と一緒に、映画ドラえもんを観たいのだと言って聞かないので、地元の映画館で一緒に鑑賞した。

僕はかつて、今から27年も前にリメイク前の日本誕生を観たのだが、細部はやや改められたが、大筋ではやはり同じだった。

こうして友達・友人同士で知恵と力を結集し協力し合い、あらゆる困難や難敵や強大な敵に立ち向かう所は、小学生の心を強く捉えて離さないのだろう。

鑑賞後、R君はとても喜んでくれた様だ。

「伯父さんも熱中して観てたよぉ!」、っと後で母親にそう言ったR君。

最終ボスのギガゾンビの、衝撃の正体がラストで明かされた。

高校時代、我々理数科を3年間持ち上がりで担任して下さった、恩師のI先生が、かつて授業中にこう仰っておられたのを僕は今でも覚えている。

「でもドラえもんは、良いですよねぇ。夢が有りますよねぇ(^^)」

未来の22世紀から来たドラえもんの凄いハイテクノロジーの道具は、常にのび太達を強力に支援する。

だが今回の最終ボスのギガゾンビは、それを更に上回る23世紀の技術を持っていた。

夢。

仲間。

友情。

愛。

我々大人達が忘れてしまった大切な何かが、ドラえもんには有るのだろうか?
っとは言っても、僕のお隣の、お子さんと御一緒に来たらしきお父さんは、映画の上映中寝ていらした。

おまけももらえて、伯父の僕はそんなもの当然ながら、甥っ子のR君にくれてやった。
そしたら、またとても喜んだ。ってか、恐縮していた。
僕がかつて「のび太の日本誕生」を観た時にもらえたオマケは、もっとちゃっちい単色で単純な造りのミニドラえもんだった。
当時確かもう既に中学生だった僕は、何故あんな物を欲しがっていたのだろう?
今振り返ると、自分でも不可解だ。先に弟が観て、ミニドラえもんを貰って来たのだが。

今は新・小学6年生の甥っ子と映画を一緒に鑑賞するのも、もうこれが最後になるのだろう。
中学生にも成れば、友達と一緒に行きたがる。
R君の良い思い出作りに、伯父の僕が少しでも役立てば、それは望外の喜びだ。