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僕にとって生涯最大に運命的な出来事だったのは、何と言ってもキリスト教との出逢い・邂逅だろう。

当時の僕はまだ3歳の幼稚園児。

伯父は、生まれ育った地元に本社を置く会社員で当時まだ部長さんだったかな。
海外出張から帰る度に、伯父さんと伯母さんは小さい子供の甥っ子と姪っ子の僕等にお土産を買って来てくれた。

その中に、僕へのプレゼントがクリスマスの仕掛け絵本だった。
開けると飛び出す仕掛けの絵本って、今でも有るでしょ。

それそれ。
2冊くれて、1つはキリストの降誕を描いた写実的なタッチの、もう1つは劇画タッチのおっちょこちょいのサンタクロースが煙突から他人の家に無断侵入して子供に贈り物を置いて行くって感じのヤツだったかな。

その本の絵の美しさと綺麗さときらめきが、当時3歳の子供の俺の心を掴んで離さなかった。


後に成長したオイラは、キリスト教に纏わるルネッサンス絵画を眺めたり、音楽の父:J.S.BACHの宗教音楽を好んで聴く様になった。

そして、自分でも思いも寄らない運命展開。

遂には洗礼を受けてキリスト教に入信しちまって、更には神学部に通って牧師に成りたいなどと思い始める始末。


全ては、伯父さんと伯母さんがくれた、あの絵本が切っ掛けだった。


その後、今の妻と偶然に運命的出逢いを果たし、幸福な人生の基礎を固められた。

その後も、一生涯の御恩を賜った恩人、掛け替えの無い素晴らしい人間、男女問わず運命的な出逢いは、今振り返れば沢山有った。


ヒトの運命って、最初から決まっているのかな。

運命的な出来事。

それは、誰しもにとって必ず有るのかも知れない。

出来れば、その運命的な出来事とは、その後の人生展開に発展的で建設的なものである事を望むのがヒトと言うものだろう。

悪い意味での運命的な出来事など、誰も望まない筈だ。


是非とも、良い運命を祈りたいものである。